特集2 株式会社MAYKのご紹介

限りある命に気づいてヘアロスに悩む世界中の人々を笑顔に!

着用感が快適、かつおしゃれ。そんな新境地を開いた前髪ウィッグ付き医療帽子の専門ブランド、『BAREN(バレン)』を立ち上げた原まゆみさんは、商品開発に取り組んだ当時をそう振り返ります。

 「自分の髪の毛がなくなって初めて、これは私にしかできないことだと思えたんです」。

子宮頸がんと告知されたのは2021年のこと。治療による脱毛期に、既製のウィッグやケア帽子を買い漁って試したものの、「どれもザ・病人という感じに見えるのが嫌でした。フルウィッグは頭が蒸れて汗だくになる。かつ、締め付けが強くて頭痛や吐き気にも悩まされました」。数万円もした製品を使ったのは結局、数回。そんなときに看護師から同じ悩みを持つ患者さんは多いと聞き、自分だけの問題ではないと気がついたといいます。

抗がん剤治療を経験して気づいた「私にしかできない」新たな使命

メガ企業でWEBデザイナーとして活躍後、インテリア企業の立ち上げに携わった経験もあり、「起業の流れはわかる。ECサイトも自分で作れる」という原さん。早速、入院中のベッドの上から事業をスタート。現場の看護師たちにリサーチを重ねながら、構想を練っていきました。

立ちはだかった新規事業開発の高い障壁

前髪ウィッグ付き医療帽子のアイデアは、斬新な上にサンプルもなく、創業助成金の申請時から苦労したそうです。また、業者に製造依頼しても「作ったことがない」「コストが合わない」という回答ばかりで、50社以上に断られたり相手にすらしてもらえなかったりの状況でした。それでも信念を貫いたことで協力企業と出会え、約1年半の試行錯誤の末、2023年に「スカーフウィッグ」は完成しました。

「入院中、私は普通の大判スカーフを巻いていたんです。そこに前髪をつけたら自然になるんじゃないかと考え、高級医療用ウィッグと同じ人工毛で作った前髪を、肌当たりがやさしい医療用の面ファスナーでスカーフに着脱できるようにしました。ウィッグは手入れが大変ですが、これはスカーフ部分を洗濯機で丸洗いでき、ケアが簡単です」。マーケティングや発送業務は外注し、自らは商品開発やブランディングに専念。独自の世界観にこだわったことで、「デザイン性の高さだけでなく、エアリーでノンストレスの商品が出来上がりました」。

最初の購入者はメイク講師の方。「フルウィッグを被って講師をしていると汗だくになるけれど、これは自然で快適」とのコメントが届いたそうです。以来、ECサイトには「病気の前よりおしゃれになった」「外に出て見せたくなる」などの感謝の声であふれています。現在は、病院や看護師の紹介を通じて販路も拡大。試着会も定期的に開催し、患者の交流の場としても喜ばれています。

「最初は自分と家族が幸せに暮らせればと思って始めたんです。それが、感謝の声が増えていくうちに誇りへと変わっていきました。今はもっと多くの人を笑顔にしたい、自分に何ができるだろうと考えるようになっています」

私のためから誰かのためへ『BAREN』が世界に笑顔を広げる

次なる目標は海外進出。ECサイトはすでに多言語に対応済みです。「必要としている人は世界中にいるはず」と原さんは語ります。

快進撃の原動力は、「命には限りがある」と気づいたこと。「やりたいことをやろう。我慢する必要なんてない。私はただやりたいことに夢中になっているだけなんです」。

ブランド名の『BAREN』は、ウィッグを着用していても、周囲にバレんというダジャレから。闘病中も笑って過ごして欲しいという願いとユーモアが込められています。自分のために始まった原さんの小さな挑戦は今、世界中の人を笑顔にする大きな使命へと羽ばたいています。

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