放射線測定器や自社製品の
ダスト濃度計を展開
当社は、プリント基板はもとより、電子機器・ソフトウエア・機器筐体の設計・製造を通じて幅広いOEM製品を手がけており、なかでも放射線測定器には半世紀以上のノウハウがある会社です。シビアな精密さを求められる放射線測定器製造で鍛えた技術を活かして、半導体の検査設備や自社製品のダスト濃度計(煙突からの煤塵〈ばいじん〉の連続測定)へと事業領域を広げてきています。
特に、アルミ溶解炉を持つ工場では、当社ダスト濃度計を制御に組み込むことで集じん機ブロワの回転数をばいじん濃度が高い時だけに最大にすることで、電気代が20%削減されたデータもあり、現代のキーワードとなる“脱炭素”に貢献するアイテムとして使われています。また国内の火力発電所や高炉製鉄所をはじめ海外工場にも採用されるなど、市場をリードする存在です。保守点検までトータルなサービスを提供しています。
展示会出展も含め、
会社や製品を多角的にアピール
展示会は継続して出展すると名前が知られ、1~2年経ってから問い合わせをいただくことがあるなどチャンスが広がるので、計測や環境など業界関連のものを中心に出展するようにしています。今回の展示会は世田谷区から出展料の補助を受けて出展しているため敷居が低く、仕事をお願いしたい協力会社探しに良い場です。今回も企業やバイヤーとの出会いがありました。
自社製品のダスト濃度計は、私が経済産業省の「新市場創造型標準化制度」を知ったことでJIS規格を取得したのですが、取得によって会社や製品の信用度が上がりますし、日本規格協会からの講演依頼もあり、フィールドが広がりました。費用や手間はかかりますが、それ以上の意義はあると感じています。いろいろな方との交流から情報などが得られることが多いので、「Setabiz」も、もっと知名度が上がって他との連携も充実した場になるといいなと思います。
M&Aによるシナジー効果で
さらなる成長を!
日刊工業新聞からの紹介で、2023年8月に、低圧電力用制御盤の設計・製造を行う(株)成電工業と資本提携を結びました。当社の社員も全員続投で、3年程度の中期的な視野で腰を据えて事業提携を進めていこうという提案をいただき、当社の次期社長への事業承継などもじっくり進めていけるので、良いご縁をいただいたと思っています。
提携によって当社では今まで対応できなかった制御盤、シーケンサの製造までグループでトータルで行える体制が整い、一括して受注できるようになったことも強みです。今後、そうしたシナジーを発揮してますます発展していければと思っています。